
■展覧会名 : 混蟲圖鑑
■出展作家:満田晴穂、森本愛子、亀井徹、ウチダリナ*
■会期:2018年8月24日(金)〜 9月23日(日)
close 水・木曜日
■営業時間:12:00-18:00
■会場:ラディウムーレントゲンヴェルケ
東京都中央区日本橋馬喰町2-5-17
■tel/fax:03-3662-2666
■URL:http://www.roentgenwerke.com/
■mail:info@roentgenwerke.com
■協力:ギャラリー小暮(*)
☆初日、8月24日(金)18時から20時まで、
お飲み物を御用意して皆様のお越しをお待ちいたしております。
https://www.facebook.com/events/451254508721776/
【展覧会開催に向けて】
混蟲圖鑑
虫とは不思議な言葉だ。別役実の「虫づくし」によれば、それは日本人にとって小さな物を象徴する言葉であるそうだ。「蜥蜴」や「蟹」といった魅惑的な小動物にもその部首に虫を見出せるのはもちろんの事、「虫ピン」やら「虫ゴム」更には「ひっつき虫」といった道具類にまでその呼称が与えられ、溺愛されたり忌み嫌われたりこき使われたりしている。
虫好きが魅了されるのは、その「小」なる世界に、数多くの「パーツ」が凝縮されているところにあるといえるだろう。それは人間の属する哺乳動物とはまったく違う、異様な「構造」をもつ存在でもある。キッチンに、庭に、お風呂場に・・・突如現れる”異星人”に、人は時に悲鳴を上げ、あるいは嬉々として我が物にしようとする……。
ここに集まる作家たちは、これら”非常識”な存在を主題に作品を制作する。常識を覆し、人や物のあり方あらたな意味を与える芸術が、虫を捕らえると、小さな体は、彼ら作家によって強靭な生命力を与えられ、凝縮された異形の構造物は、私たち観る者に思いがけないインパクトを投げかける。
日本橋の美術商「雅陶堂」の創立者故瀬津巌氏の芸術新潮における連載から着想を得てレントゲンはかつて「掌(たなごころ)」という連続展を10回に亘って開催した(1995〜2011)。それは盆栽やトランジスタといった「縮みの文化」という概念を引用し、現代美術によって「小ささ」を表現する試みであった。
今一度この「小ささ」をある目標として掲げる展覧会を開催したいと思う。夏というわけでもないが、あえて「虫」にこだわって。
レントゲンヴェルケ代表
池内務